【共感】赤ちゃんのハイハイ練習は必要?ママへの方法と時期解説

仁和会理事長の松屋です。子育ては、想像以上に笑いがあって、想像以上に悩みも多いもの。このコラムでは、保育現場や家庭での日常から感じたこと、役立つ情報、ちょっとした気づきをお届けします。新米ママ、そしてパパたち、毎日の育児、本当にお疲れさまです。 赤ちゃんが少しずつ成長してくると、気になってくるのがハイハイです。「うちの子はいつ始めるの?」と、気になりますよね。「何か特別な練習をさせた方がいいのかな」と心配になることも多いはず。保育園の現場でも、保護者の方から非常によく相談を受けるテーマです。実は、ハイハイの時期やスタイルには、大人が驚くほど個人差があります。この記事では、ハイハイの練習方法や目安となる時期を詳しく解説します。さらに、小児科の先生のお話や、研究情報なども紹介していきますね。パパやご家族と一緒に、ゆったりした気持ちで読んでみてください。きっと、肩の力が抜けて少し心が軽くなるはずです。

【この記事の目次】

赤ちゃんのハイハイとは?ずりばい・高ばいとの違い

赤ちゃんの移動方法には、実はとてもたくさんの種類があるのをご存じですか? 私たちがよく知るハイハイ以外にも、色々な動きの段階が存在しています。当園の0歳児クラスでも、毎日みんなそれぞれ違った動きを見せてくれます。

一般的なハイハイの定義と特徴

一般的なハイハイは、手のひらと膝の下をしっかりと床につけた姿勢です。おなかを床につけずに、両手と両膝を交互に動かして前へ進む動作です。これは赤ちゃんの発達において、とても重要な通過点と言われています。体を支える腕の力や、バランスをとる力が育っている証拠なんですよ。0歳児クラスで、あるママから質問を受けました。「先生、うちの子のこの動きは本当にハイハイと呼んでいいんですか?」よく見ると、お腹が少し床についていたので、いわゆるハイハイとは違う状態でした。

ずりばいとの違いについて

おなかを床につけたまま、手足の力を使って這うように前へ進む動き。これは一般的に「ずりばい」と呼ばれている移動方法です。本格的なハイハイの前段階として、この動きを始める赤ちゃんが多いです。ほふく前進のようなこの動きも、全身の筋肉を使う立派な運動です。高ばいやお尻歩きなどの多様な動き膝を床につけず、ひじと膝をピンと伸ばした姿勢で進む動きもあります。これは「高ばい」と呼ばれ、今にもすっと立ち上がりそうな状態に見えます。他にも、手をついて座ったままお尻を引きずるように進む「お尻歩き」などもあります。カニのように横に移動したり、ゴロンと寝返りをしながら進んだりする子もいます。赤ちゃんの動きは本当に個性的です。どんな動き方でも、一生懸命進もうとするその子なりの成長の証です。ご家庭でも、お子さんがどんな独自の動きを発見しているか、確認してみてくださいね。

ハイハイを始める時期と前兆(月齢目安・サイン)

「一体何ヶ月になったらハイハイをしてくれるの?」と、目安を知りたいですよね。でも、赤ちゃんの発達スピードや順番は、大人が思う以上に人それぞれなんです。「まだしない」と焦る必要は全くないので、安心してください。

ハイハイを始める月齢の一般的な目安

厚生労働省が行った「乳幼児身体発育調査」というデータがあります。これによると、生後9〜10ヶ月で、約90%の赤ちゃんがハイハイをします。早い子は5ヶ月頃から、遅い子は1歳を過ぎてからゆっくり始めることもあります。あくまで全体の目安であり、これより遅くても異常というわけではありません。当園の0歳児クラスを見渡しても、ハイハイを始める時期は本当にバラバラです。月齢が同じであっても、動き方に大きな違いがあるのは、ごく自然なことなんです。

ハイハイを始める前に見られるサイン

ハイハイを始める前には、いくつかのわかりやすい前兆が見られることが多いです。たとえば、うつ伏せにすると頭をしっかり持ち上げて、周りを見回すようになります。また、お座りの状態から、両腕を床に力強く突っ張るような様子も見られます。四つん這いの姿勢で、前や後ろにずりずりと体を揺らし始めることもあります。

個人差と多様性を大切に見守る

赤ちゃんの運動発達には、とても大きな多様性があるという研究結果があります。バリエーション豊かな数々の動きを経て、少しずつハイハイへと至るのです。「まだかな」と心配するより、「次はどんな動きを見せてくれるかな」と楽しみましょう。ママがゆったり構えていると、赤ちゃんもリラックスして成長できます。

ハイハイの練習方法5選(うつ伏せ遊び・おもちゃ誘導など)

「早く立つ姿を、歩いた姿を見たいから、ハイハイの練習って必要なの?」と思うかもしれません。厳しい訓練のような練習は不要ですが、遊びの中で動きを促すことはおすすめです。親子で楽しみながら、自然と体を動かせる方法を5つ紹介します。

1.お気に入りのおもちゃを少し前に置く

うつ伏せになっている赤ちゃんの前に、好きなおもちゃを置いてみましょう。「ほら、あそこに可愛いおもちゃがあるよ」と優しく声をかけてあげます。手が届きそうで届かない、絶妙な距離感を保つのが成功のポイントです。自分で取りに行きたい!という意欲が、前へ進む大きな原動力になります。

2.ママやパパが楽しそうに手本を見せる

赤ちゃんは、大好きな大人の真似っこをするのが本当に大好きです。ママやパパが、笑顔で楽しそうにハイハイをして見せてあげてください。「一緒にやってみよう」という楽しい気持ちが、赤ちゃんにもしっかりと伝わります。

3.足の裏を優しくそっとサポートする

うつ伏せから進もうと頑張っている時、足の裏を大人の手で優しく押してあげます。膝を曲げて前へ進むという感覚を、少しだけサポートしてあげるんです。これが、赤ちゃんがコツを掴んで前へ進むための良いきっかけになるかもしれません。

4.丸めたタオルをお腹の下に入れる

お腹の下に丸めたバスタオルを入れて、四つん這いの姿勢を保つ手助けをします。腕と足で体を支えるポーズを、感覚として体に覚えてもらうための方法です。赤ちゃんが嫌がらないよう、無理のない範囲で短い時間から試してみてくださいね。

5.クッションを使ったちょっとした障害物遊び

クッションや柔らかい枕を使って、安全で楽しい障害物コースを作ってみましょう。それを一生懸命乗り越えようとすることで、楽しく全身を動かすことができます。園の室内遊びでも、安全な柔らかいマットを置いてアスレチックのように楽しんでいます。マットのお山を越えるのが、みんな本当に楽しそうにしています。

ハイハイを促す環境づくり(安全対策・床材・スペース)

ハイハイを始めると、赤ちゃんの行動範囲は、私たちが驚くほど一気に広がります。楽しく安全に動き回れるよう、お家の環境をしっかりと整えることがとても大切です。

十分なスペースの確保と整理整頓

まずは、赤ちゃんが自由に動き回れる、十分な広さのスペースを確保しましょう。不要な家具の配置を見直して、頭などをぶつける危険を減らすことが必要です。開放的な空間があると、赤ちゃんも「もっと動きたい!」という気持ちになります。

安全で適度な硬さの床材の選び方

一般的なフローリングは滑りやすく、手足にしっかりと力が入りにくいことがあります。また、冬場は床が冷たくて、赤ちゃんがハイハイを嫌がる原因にもなります。ジョイントマットや、滑り止めのついたラグを敷くなどの対策がおすすめです。当園の乳児クラスの保育室でも、赤ちゃんが過ごす場所には柔らかい専用マットを敷いています。転んでも痛くない環境が整えています。

危険なものを遠ざける徹底した管理

赤ちゃんの低い視線に合わせて、もう一度部屋の中をぐるりと確認してみましょう。大人から見えないソファの下などに、危険なものが落ちていることがあります。安全確認を毎日徹底して、心から安心できる環境を作ってあげてくださいね。

ハイハイをしない・遅れる原因と対処法

「同じ月齢の周りの子はもうハイハイしているのに」と、つい焦ることもありますよね。でも、ハイハイをしない原因は様々で、決して病気ではないことが大半です。

個人差とシャフリングベビーという個性

ハイハイの時期を飛ばして、いきなりつかまり立ちを始める子も実際にいます。また、座ったままお尻をずって移動する「シャフリングベビー」という状態もあります。これも異常ではなく、発達の個性の一つとして広く受け止められているんです。

環境要因が運動発達に影響することも

ハイハイの練習をする十分なスペースが足りないことも、遅れる原因になり得ます。床の素材が冷たすぎたり、滑りやすかったりすることも動きに影響します。「なんだか動きたがらないな」と思ったら、一度お家の環境を見直してみるのも良いかもしれません。

不安や心配な時の正しい相談先

どうしても心配な場合は、専門家にしっかり相談することが大切です。新潟市にお住まいなら、各区にある子育て支援センターが気軽に利用できます。もちろん、かかりつけの小児科医や保健師さんに診てもらうのも非常に安心です。「一人で悩まずに、いつでも私たちプロを頼ってください」と当園でも折に触れて伝えています。ある保護者の方からも、「先生に直接聞いて本当に安心しました」と笑顔で言っていただけました。

【独自性】1日のハイハイ練習スケジュール例

保育園をはじめ、子どもたちを預かる施設の多くでは、無理な訓練ではなく、自然な遊びの中で体を動かす時間を設けています。ご家庭でも無理なく取り入れやすい、ハイハイを促す例を紹介します。

エネルギーを発散する活動的なうつ伏せ遊び

朝のおやつの後など、赤ちゃんの機嫌が良くてエネルギーが余っている時間にうつ伏せ遊びをします。少し離れた場所に、音が鳴るおもちゃや光るおもちゃを置いて、興味を強く引きます。「ほら、こっちだよー」と、とびきりの笑顔で呼びかけるのが、一番のポイントです。大人の楽しそうな表情を見ることで、赤ちゃんの「行きたい!」という気持ちが高まります。

ゆっくりリラックスしながら手本を見せる

お昼ごはんを食べた後は、胃腸を休めるためにも少しのんびりと過ごす時間です。大人が赤ちゃんのすぐ隣で、一緒に床を這うようなゆったりとした動きを見せます。「同じ動きができるかな?」と、コミュニケーションを取りながら真似っこを促します。無理に動かそうとせず、スキンシップを楽しみながら行うのがコツ。

お昼寝明けの障害物を使ったダイナミックな遊び

お昼寝からスッキリと目覚めた後は、少しだけダイナミックに体を動かして遊びます。柔らかいマットやクッションで作った小さな山を、大人と一緒に乗り越えます。「よいしょ、よいしょ、すごいね!」とたくさん声をかけながら、達成感をしっかりと味わってもらいます。こういった場合に現場の保育士が何よりも大切にしているのは、「絶対に赤ちゃんに無理強いしない」こと。少しでも疲れた様子や嫌がるサインが見えたら、すぐに休憩して抱っこで安心させてあげます。ご家庭でも、赤ちゃんのその日の機嫌やペースに合わせて、無理なく楽しんでみてください。

ハイハイ練習中の注意点とNG行動

ハイハイの練習や楽しい遊びの中では、特に気をつけるべき注意点が存在します。大切な赤ちゃんの命を守るために、必ず知っておいていただきたいことを詳しく解説します。

誤飲事故に絶対的な注意を払う

ハイハイで自由に移動できるようになると、何でも手に取って口に入れて確かめようとします。特にボタン電池や小さなマグネット、薬の錠剤などは、誤飲すると本当に危険です。「床から70センチ以下の場所には何も置かない」を徹底することが、一番確実な対策になります。

水回りの事故を未然に防ぐ

お風呂場や洗面器に残ったわずかな水でも、赤ちゃんにとっては致命的な危険となります。お風呂場のドアは使用後必ず閉めて、子どもの手が届かない高い位置の鍵をかけるようにしましょう。「ほんのちょっと目を離した隙に」という事故が後を絶たないので、厳しい注意が必要です。私たちも子どもたちの安全対策には日々万全を期して取り組んでいます。「大人の膝の高さより下には、子どもにとって危険なものを絶対に置かない」が鉄則です。ご家庭でも、今一度ハイハイの視線に立って、ぜひチェックしてみてくださいね。

無理強いや他の子との比較は絶対にNG

ハイハイの練習を、大人の都合で無理やりさせるのは絶対にやめましょう。嫌がって泣いているのに続けるのは、赤ちゃんにとって大きなストレスになってしまいます。また、他の子の成長と比べて、焦ったり落ち込んだりする必要もありません。教育研究者の汐見稔幸先生も、子どものありのままの育ちを見守る大切さを指摘されています。その子なりの成長のペースを心から信じて、温かく寄り添ってあげることが一番です。

ハイハイ後の成長段階(つかまり立ち・歩行へ)

ハイハイが上手にできるようになると、次はどんな素晴らしい成長が待っているのでしょうか。ハイハイの経験が、その後の歩行などの動きにどうつながっていくのかを解説します。

つかまり立ちから伝い歩きへのスムーズな移行

ハイハイを繰り返すことで、腕や足の筋肉が鍛えられると、自然とつかまり立ちが始まります。テーブルや家具などにつかまって、自分の力で立つことで、さらに高度なバランス感覚が養われます。そこから、少しずつカニ歩きのように横へ進む、伝い歩きへと成長の階段を上っていきます。

運動神経とハイハイの期間の関連について

ハイハイは全身の筋力をフルに使い、股関節をより丈夫にする優れた効果があります。ハイハイをたくさん経験した方が、将来転んだ時にさっと手がつきやすい傾向もあるそうです。ただし、「ハイハイの期間が短いと将来の運動神経が悪くなる」という明確な医学的根拠はありません。ハイハイの長さだけで運動神経は決まらないと明確に解説されています。1歳児クラスでも、実はハイハイの期間がとても短かった子が、今では元気に走り回っているという話はよく聞きます。「どの子も本当に立派に育っています」と、現場の保育士も頼もしそうに微笑んでいます。ハイハイの期間の長さにこだわりすぎず、毎日の小さな成長を心から喜んであげましょう。

ハイハイに関するよくある質問

ハイハイについて、特によく受ける質問をQ&A形式でまとめました。今、不安に思っていることがあれば、ぜひヒントとして参考にしてみてくださいね。

Q1.全然ハイハイをしようとしないけど、このままでも大丈夫ですか?
はい、基本的には大丈夫です。ハイハイの開始時期や期間には大きな個人差があります。中には、ハイハイの段階を経験せずに、いきなり歩き始める子もいますが、病気ではありません。もし発達全般について不安を感じる場合は、私たちの園、お住まいの地域子育て支援センターなどに気軽にご相談ください。

Q2.ずりばいでもなく、なんだか変わったハイハイの仕方をしているのですが?
片方の足だけを引きずったり、お尻をつけたまま器用に進んだりする子も結構います。これらは発達の正常なバリエーションの一つなので、無理に直そうとせず見守ってあげてください。ただし、手足の動きが極端に非対称など、気になる症状が伴う場合は、かかりつけの小児科で診てもらいましょう。

Q3.早く歩かせるために、特別なハイハイの練習は必要ですか?
歩くための筋力準備としてハイハイは有効ですが、無理なトレーニングのような練習は不要です。赤ちゃん自身が「あっちへ行きたい!」と自分の意思で動きたくなるような、楽しい環境づくりが大切です。子どもが自らやりたいと思う意欲を大切に。遊びの中で、自然と体を動かす機会をたくさん作ってあげてくださいね。ある保護者の方も「児童館で他の子と比べてしまい、ずっと悩んでいました」とおっしゃっていました。でも、「この子なりの成長の形なんだ」と前向きに思えたことで、育児の気持ちがとても楽になったそうです。周りと比べて焦らずに、我が子だけの特別なペースを信じて温かく見守っていきましょう。

まとめ:焦らず見守るために大切なこと

いかがでしたでしょうか?赤ちゃんのハイハイについて、様々な視点から詳しく解説してきました。今回の記事の重要ポイントを、最後に箇条書きで振り返ってみましょう。

・ハイハイの開始時期やスタイルは、大人が思う以上に大きな個人差がある
・無理な練習ではなく、日々の遊びの中で自然に体を動かす工夫が大切
・床の整理整頓やマットの活用など、安全で動きやすい環境づくりが不可欠
・誤飲事故や水回りの事故には、大人がしっかりと注意し目を離さない
・他の子と比べず、その子自身の成長ペースを尊重して温かく見守る

赤ちゃんの成長は心から嬉しい反面、わからないことだらけで不安や戸惑いも多いですよね。「うちの子、これで大丈夫かな?」と真剣に悩むのは、あなたが一生懸命に愛情を注いでいる何よりの証拠です。子育てにおいて夫婦や家族が協力し合い、親が精神的に安定していることの重要性を指摘されています。一人で全ての悩みを抱え込まず、大変な時は保育園の先生も含めて、いつでも周りの人を頼ってください。新潟市にも頑張るママやパパを優しく支えてくれる支援機関や窓口がたくさんあります。

今日のコラムが、少しでも心の荷物を軽くしたり、新しい視点のヒントになればうれしいです。次回もぜひ読みに来てくださいね。

仁和会 理事長 松屋哲雄